お正月の時期になると、年賀状を送ったり受け取ったりのやり取りがされています。
毎年お年玉付きはがきを見て抽選を楽しみにしている人もいるでしょう。
でも、お年玉年賀はがきはいつごろから実施されているのでしょうか?
画期的なアイデア
今は官製の年賀はがきを当たり前に使っているが、お年玉付きはがきが使われるようになったのは1949年だ。
お年玉付き年賀はがきは官ではなく、民からのアイデアを頂いたものです。
当時、その人は官ではなく民の林正治氏さんという方が考えた。
「年賀状が戦前のように復活すれば、お互いの消息もわかり、うちひしがれた気分から立ち直るきっかけともなる」
と考え、
それを実現するために「年賀状に賞品の当たるくじをつける」「料金には寄付金を付加し社会福祉に役立てる」」などのアイデアをもとに自ら見本のはがきや宣伝用のポスター作りをして郵政に持ち込みました。
だが、郵政は「国民が困窮している時代に、送った相手に賞品が当たるなどと、のんびりとしたことを言っていられる状態ではない」と反論もあったが、そこを捻じ曲げて採用を決定。
年賀はがきは発売と同時に大ヒットしました。
戦後復興に向ける国民の思い、伝統的な日本文化に基づく新年への祝賀の思い、そんな希望に満ちた気分に、「夢のお年玉」が当てはまった。
今では当たり前に使われているお年玉年賀はがきは一人の民のがんばりによって実現した。
戦後の沈んだ気持ちを少しでも明るくしたいという思いから、アイデアを出し、サンプルを郵政に
持ち込んで断られながら最後に実現させたのはすごいと思う。